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管理職の上司は「決断しない」のではなく「決断することを求められていない」だけ

管理職に決断力がなく、困る

上司が決めてくれないので、業務が進まない

管理職 (ライン) が私たちを管理しているのだから、事業の方向性をもっと示すべきではないのか

一平社員としては、日々の業務の報告を管理職にしていきながら、時には「案件の方向性など決断を迫る」場面もあるでしょう。

そんなとき「管理職がスピーディに決断しない」「さらに上の上司からの反応待ちで進まない」というシチュエーションは、あるあるなのではないでしょうか。

現場を見て案件を回しているのは一般社員なのだから、上の意見ばかり

 




事業の方向性を決めるのは「管理職」ではなく「経営幹部陣」

会社を回しているのは、全体の2割という話を聞いたことはないでしょうか?

優秀な2割が、全体の8割の仕事をする

というのは、とりわけ営業の世界においてよく議論されることで、パレートの法則 (またの名をニッパチの法則) と言います。

管理職とは、正式には「中間管理職」で、部下から見れば報連相をするエスカレーション (Escalation) 先であり、幹部からすれば幹部内で決めた方針を下に伝達するデスカレーション (Descalation) 先でもあるという視点を忘れてはいけません。

あくまで、最終的なかじ取りをしているのは幹部であって、管理職ではありません。

幹部から見れば、管理職はむしろ、業務の稼働が遅延なく、問題なく進行しているのかを確認しつつ、遅延・問題があればサポートをするという職位なのです。

 

そうであるからして、管理職は「決断しない」のではなく「決断することを求められていない」のです。

幹部が決断をするお膳立てをする立場とも言えます。

現場 (一般社員) の声を聞きつつ、幹部が納得する提案をする、それが中間管理職に求められる調整力です。

どんなに素晴らしいアイディアも幹部陣からGOサインが出なければ頓挫してしまうのがリアルなので、

 

 

一般社員には「事業の失敗の責任を取る術」がない

 

実際に手を動かして案件を回しているのは一般社員でも、一般社員に事業の責任を取ることはできません。

仮に、案件が炎上したり、ミスをしたとして給料が半分になったり、出勤停止になったりすることはないでしょう。

お客さんに謝罪をしたり、社内で反省文を書いたり、再発防止策を考えたりすることはあるでしょうが、それによって自らの待遇が締めつけられることはないでしょう。

会社としては、一部返金対応をしたり、OLA・SLA違反として罰金のような金銭的なやり取りが発生することがありますが、その責任が一社員に返るなんてことはありません。

つまり、私たちに「事業の責任能力はない」のです。

それは、経営幹部でも同じことではないか?

という意見がありそうですが、経営幹部の給与体系は会社の売上や粗利・利益率など、いわゆる「業績」と連動しています。

会社の経営が傾いたときに真っ先に給与が大幅にカットされるのが「幹部陣」です。

一般社員で影響してくるのって、せいぜい「ボーナス」だけですよね?

一方、幹部陣は、ベース給 (基本給) への影響もありそうです。

※ 管理職でさえ、一般社員とちがって「裁量労働制」のため、残業時間に応じた給与支給はありません。

これは、いわゆる時間給ではなく「成果給」である最たる例であり、一般社員にとっては「今月けっこう残業したから、来月は期待できそう」という感覚ですが、管理職にとっては「たくさん働いても、少なくても給料は変わらないのだから、短くより会社の売上を出す工夫をしなくては」という感覚なのです。

生活費を稼ぐためになんとか残業をしようとする「生活残業」という発想もありません。

会社の売上に貢献できていなければ、未達の理由を追求されるだけでなく、それを挽回できるように長時間労働も辞さない覚悟でいなければいけませんし、売上目標を達成できているのであれば、残業ゼロでもなんら文句は言われないでしょう。

話が脱線しましたが、幹部陣には会社の売上をあげる責任が、待遇面含め実質的に存在するので、最終的な決断は幹部に従うということです。

・失敗しても、毎月の給与が保証される一般社員

・経営難や売上減に陥れば、真っ先に給与がカットされる経営陣

・裁量労働制のため、売上目標を達成できないと長時間はたらいてでも挽回しないといけない管理職

この3つの構図を理解できれば、管理職が決断する立場にないこと、もっと言えば、一般社員の出した方向性にそのままノータイムで許可が下りることがないことが理解できるのではないでしょうか。