仕事でキャパオーバーを起こしてツライ…
自分の能力不足は分かっているけど、自覚したところで改善できない…
キャパオーバーとは、キャパオーバー (Capacity Over) の略で「容量超過」のことを指します。
※実は、英語では「Over Capacity」の略ですが、和製英語なのでしょう。
仕事におけるキャパオーバーは想像以上にキツイ状態で、できることなら何としても回避したい事態です。
しかし、自分のキャパを適切に評価するのは難しく、油断していると知らない内にキャパオーバーを起こしているということもあります。
また、キャパオーバーを起こしやすい環境にいる場合、個人がいくら頑張っても追いつかず、結果的にキャパオーバーとなってしまいます。
本記事は、仕事におけるキャパオーバーのサインを把握し、業務過多を事前に回避するだけでなく、自身の能力不足とどのように向き合うかを検討していく構成とします。
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キャパオーバーは甘えではない
日本は努力を美徳化している国なので、まだまだ「頑張れば、なんとかなる」という結論に陥りやすいです。
そのため、キャパオーバーを起こしても、個人の努力で乗り越えることができると結論づけ、さらなる努力を強いてしまうことがあります。
この思考こそが諸悪の根源で、キャパオーバーを起こしても「言えない環境」「言いづらい空気」を作り出します。
キャパオーバーを起こす手前で、悲鳴を上げることができれば、キャパオーバーにはならないのですが、弱音を吐きづらく我慢するしかない環境がキャパオーバーを誘発します。
由々しき事態ですが、適切なタスク管理ができていなかったり、人手不足に陥ている会社ではリアルにありえる沼です。
しかしながら、キャパオーバーを起こして成長できるのは、サイヤ人くらいです。(サイヤ人は、死の縁から生還すると大きな成長を遂げます。)
また、仕事に対する認識は、世代間でも格差があり、失われた30年に入る前の日本の黄金時代を支えたおじさん達は、若かった当時、働けば働いた分だけ経済が成長したという背景があるので、いまの若者世代とは考え方が異なる傾向にあると考えられます。
こういった世代間の認識の違いを修正するのは難しく、長い年月を要します。目安として、会社の上層部がゆとり教育出身者に入れ替わりきるまで改善は難しいのではないでしょうか。
※ゆとり世代:教育指導要綱の改訂により、2002年~2011年の間に義務教育を受けた世代。1987年4月1日~2004年4月1日生まれ
【ポイント】スキル不足なのか、人手不足なのかを見極めること
キャパオーバーを起こしているとき考えられるのは「スキル不足」か「人手不足」です。
スキル不足 → 特定のスキルが欠如しているため、事業をスピーディに回すことができず、キャパオーバーに陥る。組織の教育不足または、個人の怠慢が原因。
人手不足 → 個人に過度な負荷をかけているため、耐えきれなくなってキャパオーバーに陥る。業務過多が原因。
人手不足の場合は、個人の責任であることはまれで、会社が業務過多をやめる以外に解決の糸口はありません。
なんとか経営できていますが、ほかの社員も並々ならぬストレスを抱えているので、健全な組織体制とは言えません。
労働時間が多く、異常な量の残業を強いられるなど。
まじめな人ほど、キャパオーバーを起こしやすい?
キャパオーバーは「仕事ができないから」だと考えやすく、キャパオーバーの原因を「会社の組織体制」ではなく「個人の能力」に結論づけてしまいます。
キャパオーバーにも気付かない傾向にあります。
キャパオーバーのサイン・予兆
・身体的変化
・精神的変化
キャパオーバーのサイン【身体的変化】
頭痛
めまい
腹痛
下痢
体調不良
頭がはたらきづらくなり、仕事における生産性が下がるだけでなく、記憶力の低下 (物忘れ) も引き起こすとされています。
キャパオーバーのサイン【精神的変化】
カラダが動かない
発狂したくなる叫ぶ
イライラ
感情的になる方向としては「気分が上がる」方向と「気分が下がる」方向があります。
気分が上がれば、イライラして短気になり、頭に血が上りやすくなります。
気分が下がれば、ネガティブ思考に陥り、うつ気味に、涙が止まらなくなったり、無気力になったりします。
辞めたい
逃げたい
【能力不足との向き合い方】80%の力でどうにか回る会社を選ぶこと
もし仮に「毎日精一杯はたらいているのに、追いつかない…」「いまの会社では、自分は能力不足だ…」と感じるのであれば、一度冷静に組織のスペックを見直してみることを進めします。
正直、100%の力で働かなくてはいけない会社は、ややキツイです。
なぜならば、常にベストなコンディションで、アウトプットを出し続けなくてはならないため、余力がなく、一杯一杯です。
こうなると、ふと舞い込んできたチャンスに対応することもできなければ、不測の事態に素早く対応することもできません。
結論、仕事においては、20%くらいの余裕をもたせられるくらいでなければ厳しいでしょう。
【組織の見極め方】会社内で年の近い同年代と比べてみる
もっとも身近な上司からの要求と、自分の能力値を比較するのは適切ではありません。
その上司が求める基準というのが高すぎるということもありえるため、会社内で年の近い同年代と比べてみるのが適切でしょう。
そして、候補は複数用意し、外れ値 (参考にならない例外) に当たらないようにすることを忘れずに。
自分のキャパと能力値を、組織の中での相対評価で測定するのが適切です。
(もちろん、絶対評価で測ることも大事ですが、結局は組織の中での基準が神様なので、相対評価を優先すべきです。)
また、所属する組織だけでなく、さらに視野を広げて、社会全体で考えるとより意味のあるデータとなります。
所属する組織の中で無能なだけで、日本全体で見たときにまったくそんなことがない場合もありますよね。そういう場合は、いま所属している組織の基準が高すぎるということで、転職すべきです。
さらに、自分の得意領域で戦えているかも役に立ちます。
ひとえに「仕事」といっても、職種はさまざま。
技術的な知識や経験が求められる職種 (エンジニア寄り) もあれば、各所ステークホルダーとの調整力や創造力が求められる職種 (営業より) もあります。
いましている仕事は、自分の適性・得意領域に合っているかを検討してみることが求められます。
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・転職の鬼100則
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