本記事では、統計検定3級に一夜漬けで一発合格するための勉強法をまとめます。
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統計検定3級取得でできること
・統計リテラシー(統計に関する基本的な知識)
・統計的推論(2つ以上のモノを関連付ける力)
・統計的思考(文脈に基づいて統計を活用する力)
この3つが問われます。
いくつかキーワードを覚えれば、
3級が「高校数学のデータ分析」、4級が「中学校の資料活用」となるので、3級が一番「ちょうどいいレベル」となります。
ちなみに、統計検定2級のレベルは「大学基礎統計学の知識と問題解決力」と定義されているので、本格的に「統計」という学問に進出していきます。
合格率:60~65%
受験者数:1300人~1900人
検定料:4000円
実施回数:年2回(6月、11月)
時間:60分
合格点:70%目安(難易度を考慮して、若干の調整アリ)
※電卓持ち込み可
統計検定3級合格で得られるもの
「標準偏差」「偏差値」に関する理解が深まります。
実際、統計検定を受ける前までは、偏差値については「50が標準で高ければいいんでしょー?」という理解しかありませんでしたが、統計検定の勉強をして、偏差値の公式(10 (得点ー平均点) / 標準偏差+50) を知ることができたのは大きいかなと思います。
こういう機会でもなければ、わざわざ自分で調べて学ぶこともないと思うので。
また、「相関係数」とか「四分位数」「相対度数」「階級値」など、いかにも統計チックなことばの意味と使われ方を知ることができたのは、今後長いサラリーマン人生の中でも数的な分析をする機会はあると思うのでよかったと思います。
・標準偏差
・偏差値
・相関係数
・四分位数
・相対度数
・階級値
準備するもの【公式問題集】
統計検定3級合格には、公式問題集のみで十分です。
6回分の過去問に解説がついているので、まずは解いて、できたとこ・できなかったとこ含めて解説で正しく理解すれば、太刀打ちできます。
問題のパターンもお決まりなところがあるので、追加で参考書などを用意する必要もありません。
過去問を解いてみて【1回目】
17/30でした。
具体的な得点は表示されていませんが、70%で合格とすると21問は正解しなくてはいけません。
そう考えると、あと4問 (10%ちょい) 足りない計算になります。(ほかの試験では60%合格ともあるのにー涙)
とはいえ、ノー勉でも6割弱とれるので、一夜漬けで不可能というわけでもありません。
以下に、要点を列挙します。
グラフの読み取りは、シンプルに読み解いていけばいい。
あとは、統計における用語の理解と、それらを用いた文章問題が解ければ合格できる
【統計検定に出てくる統計用語】
・量的変数:数を数える場合、量的変数 (例) 個数、温度、気圧
・質的変数:数字でも数をモノの数量を表すのではなく、記号的に識別する数字となっている場合、質的変数
・階級値:統計資料の分布を度数分布表に示したときの、各階級の中央値のこと
・相対度数:各階級の度数を合計の度数で割ったもの(全体数 ÷ その階級の個数)
・はずれ値:参考にならない異常な値。
★箱ひげ図では、第一四分位数×1.5倍以上外れた値、第三四分位数より1.5倍以上外れた値を「外れ値」として記載することになっている
・ヒストグラム:度数分布を示すグラフの一つで、各階級の度数を長方形の柱で示す
・四分位数 (しぶんいすう):データを小さい順に並び替えたときに、データの数で4等分した時の区切り値のこと。早い話が、四等分することを少し難しいことばで表現しているだけです。
・散らばり:データがどれくらい散らばっているかの指標。
・範囲:最大値と最小値の差。外れ値の影響を受ける散らばりの尺度。
(cf) 四分位範囲:外れ値の影響を受けない。4等分した、真ん中の範囲のため (Q3-Q1)、外れ値を排除することができる。四分位偏差は (Q3-Q1) / 2
・分散 (variance):数値データのばらつき具合のこと。分散が大きいほど、平均値から離れた値をとるデータが多い。s2 や σ2であらわす。各要素の平均との差の二乗 / 要素の数 (2乗の和の平均) で求まる。
・標準偏差:分散の平方根をとったもの。平均 ± 標準偏差におおかた分散しているという意味になる。
・偏差値:点数のデータを正規分布に従うと仮定した上で、平均が50、標準偏差が10(分散100)となる様に規格化することで求められます。10 (得点ー平均点) / 標準偏差+50。50がちょうど真ん中。
・正規分布 (Normal Distribution):平均値の付近に集積するような分布 (散らばりの少ない統計) のこと。またの名を「ガウス分布 (Gaussian distribution)」とも。
・中央値:前から小さい順で並べたときにド真ん中の数。指標が偶数個の場合には、真ん中2つの平均。(足して2で割る)
・変動係数:標準偏差÷平均値
・散布図
・相関係数:2つの確立の類似性を示す指標のこと。類似度。−1 から 1 の間の値をとり、1 に近いときは2 つの確率変数には正の相関があるといい、−1 に近ければ負の相関がある。0 に近いときはもとの確率変数の相関は弱い。
1に近い=正の相関
-1に近い=負の相関
0に近い=相関は弱い
・実験研究:研究者の介入アリ。研究対象に対して何らかの介入 (薬を飲む、治療を受ける等) をしてもらって効果を評価すること。
・観察研究:研究者の介入ナシ。
・標本抽出:データのサンプリングを取ること
・乱数表
・最頻値
・箱ひげ図
確率
確率は中学・高校でそこそこ勉強していれば、十分対応できるレベルです。
CやPを使って解く問題です。(箱にボールを戻したり、戻さなかったり)
端的にいえば「統計という手法を用いて、物事を考えることができる」という証明になりますね。
統計検定のHPで直近の過去問をインストール
過去問題集を購入し、さらに過去3年計6回の過去問を入手し、ひたすら解く
一夜漬けなので、時間がありません。
試験の形式に慣れるとともに、出題される範囲を網羅しなくてはなりません。
ここまでで、なんだかんだ3時間~4時間くらい。
【過去問2回目】
20/30でした。
21問正解で合格の計算なので、あと1問。
1回目に比べると問題の傾向が分かり、即答できる問題が増えますが、問題に詰まると、依然時間がなくなるので、少し読んで解けそうにない問題はスキップするべきです。
また、ここで改めて「相関係数」や「標準偏差」「偏差値」
確率は即答で得点するべき→問題の出題がワンパターンなので、ここの2問は短時間で得点できるようにしたい。
ここまでで、なんだかんだ7時間~8時間くらい。
過去問2回解いて、重要ワードの意味と公式を理解して臨めば、センスのある人であれば合格も十分可能かと思いました。
出てくる公式も、「相関係数」「標準偏差」「偏差値」くらいなので、一夜漬けで十分対応可能です。
※中高で確率を人なみに勉強していれば、確率のルールを覚える必要ないので
なんだかんだ、一夜漬けでどうにかできるのは8時間が限界かと思うので、ここまでを一夜漬けの範囲とします。
まとめると「公式問題集で過去問2回分解く+解説読んで重要ワードの意味を理解&公式覚える」でどうにかなるでしょう。
【おまけ】1週間くらい時間があるなら
公式問題集には、合計6回分の過去問があるので、試験まで1週間くらい時間があるのであれば、全6回解いてより確実性を増せばいいと思います。
3回目以降は「解くのに1時間+解説読んで理解するのに1時間」の計2時間で1回分を回すことができると思うので、6回解いても
最初の2回で7~8時間+2時間×4回=17~18時間ほどで足ります。
最初の2回を土日休日のうち、1日で終わらせて、あとは平日5日+土曜 (試験前日) のうち、いずれか4日を投入できれば十分時間を確保できます。
※検定日は日曜なので、前日の土曜も勉強にあてられる
勉強時間1週間 (20時間弱) +5000円弱 (検定料+当日の交通費) で、まともそうな資格を1つ取得できるのであれば、コスパは悪くないのでは?
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