議事録は意味ない
議事録はムダ
議事録はめんどくさい
会議において欠かせない議事録ですが、会社員の間では議事録に否定的な意見が多くみられるのが現状です。
会議の中で合意が取れているのだから、議事録は不要
議事録を取るのに集中すると、会議の内容が頭に入ってこない
など、議事録否定派の意見が目立ちます。
しかしながら議事録は、会議には欠かせません。
その理由を真剣に考えたことはあるでしょうか?
また議事録が上手い人ほど、議事録の必要性を理解しており、「意味ない」「ムダ」「めんどくさい」などとは言いません。
本記事では、議事録の果たす役割とその重要性についてまとめます。
議事録が下手な人ほど「めんどくさい」「意味ない」「ムダ」と言う仕組み
これは、議事録の機能というより、会議の機能をよく理解していないからでしょう。
■会議の機能
・決定事項をつくる場所
・課題を明確にする場所
■議事録の機能
備忘録としての機能
会議の役割は「決める作業」「見つける作業」の2つだけです。
ただのブレスト (ブレインストーミング Brain-Storming) に意味はなく、各自が目的をもって参加することが望ましく、アジェンダのない会議など意味がないとしか言いようがありません。
※ちなみに、会議のことはMTG (ミーティング) だけでなく、WG (ワーキンググループ、Working Group) とも言いますので、覚えておいてください。(取引先との会話で出てくるかも!)
■決める作業
決めなくては前に進めないモノコトに対して、確定していきます。
何をやるか
誰がやるか、誰とやるか
どこでやるか
いつやるか、いつまでにやるか
なぜやるか
どのようにやるか
※多くは、5W1H (What / Who / Where / When / Why / How) で導くことができます。
予算や購入する物品などを例にあげると、わかりやすいでしょう。
事業の運営には、様々な決定事項が絡んでくるので、そこを一つ一つ決めていかなくてはいけませんが、みながいつ場所で決定しなくては「これって決定事項?」「どこで誰が決めたの?」「OK出してないんだけど」と、色々と迷走することになるので、みながいる会議の場で決定するんです。
だから、会議はただダラダラとしゃべる場ではなく「決め事を適切に決める場」という認識を欠いてはいけません。
■見つける作業
現状見えていない問題点や将来への懸念点を見える化します
見える化できていれば、対処するだけなので、取るに足りません
もっとも回避すべきは、目に見えない問題が潜んでいることです
会議では、こういった問題・課題を全体に向けて周知する場でもあります。また、会話を通して問題・課題を発見しやすくなります。
正しい議事録の取り方
【重要事項】
・決めたことを明確にする
・次回への宿題を明確にする
【重要ではない事項】
・雑談の一コマ
・脱線した先の話
会議の時間は、だいたい1時間くらいでしょうから、全ての内容を事細かに記述していくのでは、ボリュームが多すぎます。
また、取捨選択されていない議事録はすごく読みづらいので、書く内容 / 省略する内容を判断する必要があります。
(議事メモの段階では走り書き程度に記しておいていいが、社内・外部に展開するときには整理されていることが望ましい。)
とくに重要な内容は、今後影響のあることです
今後影響のあること
・決定事項
・次回への宿題
ここだけ逃さずに記しておければ合格点です。
会議においては、話が深堀りされたり、様々な観点からの意見が集合しますが、最終的に重要になってくることは「決定事項」と「次回への宿題」です。
■決定事項
物事が決まれば、それは前提となります。
その決定をベースに案件が進行していくので、とても重要な協議事項です。
■次回への宿題
会議は、1回で終わりではなく案件の進捗とともに何回もつながっていくので「次回はどんな状況になっていなくてはならないか」「どういう準備が必要か」を議論するはずです。
そこを忘れないように、しっかりと記述し、改めてメンバーに周知するのが目的です。
議事録を取るためには「正しい知識」と「理解力」が必要
多くの場合、新人が議事録を取ることになりますが、けっこうツライです。
というのも、議事録を適切に取るためには、その案件を理解しているだけでなく、案件に関する背景知識を理解しているだけでなく、どういう方向に進んだらいいのか / まずいのかという将来的な展望も必要となるからです。
少なくとも、議事録は耳に入ってきた音情報を文字に落とすだけではなく、内容を理解して後から見直したときに「決め事」と「次への宿題」がパッと理解できるようにしなくてはいけません。
ということを理解できていれば、議事録もバカにはできず、重要なポジションとして精が出ることでしょう。
また「会議の進行役と、メインメンバー、議事録が一番内容を理解している」という状況もあり、会議後は、議事録係が主体で前に進めていけるチャンスもあります。
※ 実際に書いて整理することで、現状と将来像が見えてきます。
ただ会議に参加していただけのメンバーでは、よく理解できぬままなんとなく参加して終わるということがありあす。
【おまけ】聞き逃し、聞き取れない場合
こういったときに、知識で補完できます。
会議においては、わかりやすい用語だけでなく専門用語、理解しづらい言い回しなど、聞き逃しとなりえるポイントがいくつか発動しますが、案件の全体像と背景知識が入っていれば、聞き逃しても補完できます。
しかし、ただ音を拾って文字に起こすという意識しかなければ、聞きのばしたときにカバーできません。
それでは、音声入力以下の役割しか果たせていません。