本記事では、世界遺産検定3級に一夜漬けで一発合格するための勉強法をまとめます。
世界遺産検定に申し込んだものの、なんの対策をせずに前日になってしまった…
割とあるあるでしょう。
本記事を読めば、明日に控えた世界遺産検定3級を乗り切って、合格することも可能です。
合格点:60点 / 100点満点
合格率:70~80%
受験者数:4000人前後
【ノー勉】世界遺産検定3級に一夜漬けで合格する方法
レベル感:合格率80%前後のくせには、そこそこ勉強しないと取れない。
ノー勉で過去問をやってみたところ、58点でした。合格基準が60点なので、ちょっと足りないですね。
しかも、分からないで当てずっぽうで回答している問題が多かったので、確実に合格するなら、そこそこ勉強する必要がありそうです。
ちなみに「世界遺産公式過去問題集」には、解説が付いていないので、過去問一冊では試験範囲や出題の意図までを把握することができません。
そのため、勉強するなら「世界遺産検定3級公式テキスト」が必須です。
逆に言えば、過去問+公式テキストの計2冊さえ用意すれば十分です。
中学・高校でやった
ただし、世界遺産の名前と写真が一致すればいいというレベルではなくて、その世界遺産にまつわるちょっとした知識や歴史を知っている必要があるので「社会人になってまで今更歴史やりたくない」という人には、少し微妙な試験かもしれません。(そういう人は、受けないか笑)
とはいえ、基本部分で失点しなければ、個別の世界遺産パートは半分取れればいけるので、気楽なものですが。
あるいは、中高勉強して残っている記憶をたよりに回答するくらいでしょうか。2級はどうか知りませんが、少なくとも3級はごくごく基礎的な問題しかでないので、いけてしまう人は中高のストックでいけます。
世界遺産の基礎知識
日本の世界遺産
人類の誕生と古代文明
アジア世界の形成と宗教
ヨーロッパ中世とルネサンス、大航海時代
アメリカ、アフリカ、オセアニアの文明と東アジアの変動
近代国家の成立と世界の近代化
テーマでみる世界遺産
文化的景観
戦争・紛争
地震
危機遺産
負の遺産
世界の自然遺産
すべての章をちゃんと網羅していなくてはならないほど難しい試験ではないので、気になったテーマを読み進めて理解を深めればいいでしょう。
賞味、半分くらいパラパラと読んで、気になる部分を記憶できれば、合格圏が見えてきます。
私は「世界遺産の基礎知識」「日本の世界遺産」「テーマでみる世界遺産」「世界の自然遺産」が気になったので、読み進めました。
※日本人なので、日本の世界遺産は知っておきたかったのと、世界遺産の基礎的な考え方、特徴的な遺産は最低限おさえておきたかったため、残りのパートも余った時間でパラパラ読みました。
危機遺産リスト
世界遺産の基礎知識は満点を目指したい
当パートは、覚えなくてはならない範囲が小さくいくつか要点さえおさえれば、高得点を狙いやすいパートになので、一夜漬けにピッタリです。
ほんとに時間がないなら、このパートだけおさえるでもいいくらい。(おすすめは要点チェックして、過去問で当パートの問題だけ見て、パッと解いて答え合わせして定着。)
これだけで約20点獲得できます。
合格点が60なので、ここで20取れれば、残り40 / 80でよくなる。
※一部、時事問題が1題、2題まざってますが、ここは取れなくても仕方ないので、そこは無視して、それ以外を確実に得点できるようにします。
【要点】
・文化遺産+自然遺産+複合遺産の3つ
・世界で約1100、文化遺産約850、自然遺産210、複合遺産約40
・日本は1992年に締結、現在33個登録
・ヨーロッパ最多はイタリア54件 (世界一)、アジア最多は53件 (世界二)
・顕著な普天的価値:現在だけでなく将来世代にも共通した重要性をもつこと
・遺産の保護・保全の義務・責任は、遺産保有国にアリ (ユネスコじゃない)
・「世界文明の第1ページを刻む芸術は、分割できない我々の遺産」
・IUCN:自然遺産の調査する機関
ICOMOS:文化遺産の調査をする機関
・世界遺産の価値の証明:真正性&完全性
(1) 真正性:独自性、伝統、技術を継承していること
(2) 完全性:保護・保全するための必要条件をすべて満たすこと
・世界遺産申請の条件:
①世界遺産条約の締結国であること (ユネスコに加盟してなくてもOK)
②各国で世界遺産登録を目指す暫定リストに記載されていること
③遺産を保有する国自身から申請があること (他国ではダメ)
④遺産が不動産 (動産NG)
⑤遺産を保有する国の法律で保護されていること
世界遺産委員会:1年に1回開催、任期6年、2年ごとに7か国が改選、21か国で構成される
シリアル・ノミネーション・サイト (Serial Nomination Site)
:複数の遺産をまとめて一つの遺産として登録
トランスバウンダリー・サイト (Transboundary Site)
:国境をまたぐ場合に、多国間の協力で登録
プラス、下記の3つのキーワードは毎年ほぼ確で出題されるので、意味と概念を理解しておきたいです。
・負の遺産:人類が犯した過ちを記憶にとどめ教訓とするための遺産
世界遺産条約に正式に定義されてはいないが、①戦争・紛争にまつわるもの ②人種差別にかかわるものの大きく2つに分類
・危機遺産:遺産としての価値が危機に瀕している遺産 (ex) 自然災害、生態系の変化、宗教対立、紛争・戦争
危機遺産リストに記載され、場合によっては世界遺産基金でアシスト、危機を脱すればリストから外される
・文化的景観:人間が長い時間をかけて自然とともに作りあげた景観 (手つかずの自然でなくていい)
ここも取れれば、これで25点 (合格ラインの約半分) は確保したも同然です。
ここをおさえたら、あとは個々の遺産をどれだけ知っているかの話になるので、時間の許す限り、パラパラと読んで知識を深めるのみです。
(25 / 100が概念的な問題、75 / 100が個別具体的な遺産に関する問題ということです)
公式テキストでは、概念パートが30ページくらい、個別パートが150パートくらいなので、1ページ1分で読めれば、3時間で読み切れます。
できるだけ汎用性を備えたキーワードを列挙します。(ほぼほぼ個別具体的な遺産に関する問題なので、キーワードも2つしか見つけられませんでしたが、)
・エコツーリズム
・ナショナルトラスト運動
【日本の世界遺産】
①知床
②白神山地:ブナンの原生林、落葉広葉樹、緑のダム
③平泉:末法思想→浄土思想
④日光の社寺
⑤富岡製糸場
⑥小笠原諸島
⑦富士山
⑧白川郷・五箇山の合掌造り・
⑨古都京都の文化財
⑩古都奈良の文化財
⑪法隆寺
⑫紀伊山地
⑬姫路城
⑭石見銀山
⑮厳島神社
⑯原爆ドーム
⑰屋久島
⑱琉球王国のグスク
※世界全部見る時間はないため、日本だけ有名どころを抜粋 (すべてではないです)
世界史・日本史といっても、範囲が絞られるのでそんなにしんどくない
中学・高校でやったような歴史の勉強に通ずるところがありますが、世界遺産縛りのため、範囲が無尽蔵に広いわけではなくて助かります。
旅行意欲が高まる
コロナが落ち着くまで海外旅行はしばらく行きづらいですが、落ち着いた後にちょこっと国内旅行に出かける候補探しになりますね。
(国内のパートもあるのが、その点でもGOOD)
国内旅行先を探しながら、資格も取れてしまうというところは旨みの一つです。
受験時代がなつかしい
世界史をやっていた身なので、世界遺産と関わりのある歴史パートはなつかしさを覚えます。
多くの部分は忘却の彼方に飛んでいってしまったことを実感する一方、パラパラ読んで「あー、これね」と頷ける部分も多いです。
合格確立をあげる手法としては、日本史選択だったら日本の世界遺産、世界史選択だったら海外の世界遺産のパートを重点的にやった方が、過去の積み上げを再活用できていいかもしれません。(理系はドンマイ)
4回解けばOKかな
公式問題集には、3級のパートが4回分収録されているので、時間が許すなら全部解ければいいですけど、一夜漬けなら2回分が限界でしょうか。
時間に余裕があって、4級×4回が解けるくらいであれば、合格可能性はさらに高まります。